縄文時代とそれ以前

人類は700万年前に誕生したという書き出しで、山川の教科書は始まっています。

僕らの祖先は遥か彼方アフリカの地から、この極東の島国へとゆっくりゆっくり歩いてきたのだなあと思うと感慨深いものがありますね。

1万年ほど前に最後の氷期が終わり、海面が上昇したことで今の日本列島が形成されます。縄文海進というやつですね。地理でやった記憶があります。

ちょうどこのころを境に、旧石器時代新石器時代にわかれるようです。

 

アフリカで生まれた人類が日本列島へ来たのはいつ頃だったのかというのは気になるところです。手元の本によると、「日本列島の最古の文化は縄文文化(新石器時代)であり、それ以前の旧石器時代には、日本列島には人類は住んでいなかった」というのが戦前までの通説だったらしい。

それを覆す発見をしたのが、相沢忠洋さん(1926-1989)ですね。こうして歴史は塗り替えられてゆき、そしてまた、彼のように塗り替えた者の名も歴史に刻まれる。さぞかし驚きと興奮に満ちた発見だったのでしょうね。教科書の淡々とした記述では、あまりその感動が伝わってこないのですが(笑)

 

さて、この縄文海進(というより地球温暖化)ですが、当時の日本列島とそこに居住する生き物に与えた影響はやはり大きかったようです。

海面が上昇するまでは、尖った石器を棒の先端に付けた石槍が作られていましたが、上昇してからは、弓矢が多く作られるようになりました。これはなぜか?

「以前は大型のナウマンゾウやオオツノジカを狩っていたが、大陸と陸続きになったことによりすばしこいイノシシやニホンシカが渡ってきたからだ」と、教科書には書かれています。これは面白いなあと思いました。やっぱりどんなことにも理由があるんですね。ただ事実を並べていくだけでば、歴史と呼ぶには不十分だと思います。そこに至る理由とか、その裏にある時代背景がわかってこそ、歴史の面白さが感じられます。